めげさんの創作メモ

2005-09-18

[] 第四幕の幕間


■登場人物

李鳳(りほう) 齢120を数える術師。白鳳の獣人。

李燕(りえん) 李鳳に養育されている、孤児の少女。



李燕:あの、李鳳さま、どちらに向かわれるのですか?

李鳳:黙ってついてこい。


そして服屋前


李燕:……李鳳さま、どなたかに贈り物でもされるのですか?

李鳳:何を言っておる。

李燕:だってここ、女人の服しか売ってないではないですか。

李鳳:たわけが! 貴様が着るのだから、女の衣装で不都合あるまい。

李燕:……はい?

李鳳:名家付きの使用人となるのに、今のままのボロで務める気か?

    それがいやならば、私の気が変わる前にとっとと選べ。

李燕:……は、はい!


30分。ウロウロし続ける李燕。


李鳳:……そんなに気が変わってほしいのか。

李燕:い、いえ、違うのです。私、女人のものを身に付けた事がないので、

    どう選べばよいのかわからないのですよ。

李鳳:店の者に聞け!

    ……まったく、どこまでも愚図な奴め。


そして何だかんだで着用完了。


李鳳:馬子にも衣装だな。

2005-09-17

[] 第一幕 「水の都の帝、臥する」

■登場人物

李鳳(りほう) 齢120を数える術師。白鳳の獣人。

水慈帝(すいじてい) 海藍の女王。


水慈帝:久しいな、李鳳よ。

李鳳:海藍国は国主、水慈帝陛下におきましては、ますますご健勝にあらせられる。

   ……と言いたい所ですが、それならば私を呼び寄せることは有りますまい。

水慈帝:そなたの察するとおりだ。既にわたくしの身は、半分も思う通りに動かぬ。


侍女が女王の上衣を取り払うと、その身体の半分が凍りつき、血の気を失っている。


李鳳:呪い、でありますか……心当たりの程は?

水慈帝:分からぬ。この一年、直接謁見を果たしたものはおらぬでな。

    遠方よりかけられた呪なのやもしれぬ。

李鳳:自らの領域に篭られておられる陛下に効を及ぼすとは、

   術者の腕前を測りたくありませぬな。

水慈帝:この身の不甲斐なさよ。

    母より継がれし海神の力をしかと血肉に出来ておれば、

    この様な醜態を晒す事は無かったものを。

李鳳:半神たる御方に手を出せる者などそうはおりますまい。

   相手が悪かったと考えるべきでありましょう。

水慈帝:そう言ってくれるな。

    これよりそなたに手段を講じてもらおうと思っておるのだから。

李鳳:果たして、それほどの呪いを前に、私の出る幕がありましょうか。

水慈帝:何を言っておる……


女王、目配せをして侍女達を下がらせる。


水慈帝:……鴻(こう)よ、貴殿の実力はよく知っておる。

    わたくしの師は他でもない貴方だ。

    単純なソウルの強弱で言うのであればこちらに分はあろうが、

    術の使い手としてならば話は別であろう。

    わたくしの知る限り、貴方以外に任せられる者はおらぬ。

李鳳:首に縄のついていない身軽な者も、そうはおりませぬな。


ため息一つ。李鳳は面を上げ、雰囲気をがらりと変える。


李鳳:まあ良かろう。愛弟子の危機に知らぬふりをするような、

   道理を外す真似をするつもりはない。

水慈帝:……まことにかたじけない。

李鳳:この勝負、行方の保証は出来ぬぞ。陛下も心せよ。

水慈帝:承知。わたくしも、貴方の前で失態は犯したくはない。

李鳳:では、今から私の言うものを用意していただく。

   まずは、式(人造の幻人)の作成に長けた術者を探してもらおう。



-第一幕、了-


[] 第二幕 「海藍に忍び寄る、暗く巨きな影」

■登場人物

李鳳(りほう) 齢120を数える術師。白鳳の獣人。

水慈帝(すいじてい) 海藍の女王。

朧月香青山(ろうげつこう せいざん) 幻人作成の名手。チョイ役。


水慈帝を蝕む呪いに対抗するための儀式は、今終った。

祭壇の上には美しい水慈帝の裸体が、複雑な呪紋の綴られた符に絡め取られている。

その前には、二人の術師。ひとつの人形。やがて人形は人の形を取り始め……


水慈帝(人形):……ふぅむ、幻人の身体というのは妙なものよ。

       だがこれで、わたくしの健在を危ぶまれることはなくなる。

       李鳳、青山、大儀であった。

青山:恐縮です。こちらこそ、陛下の美しいソウルに触れることができて

   感謝したいくらいだというのに。ふっふっふ……

   ……さておき、陛下の仮初のお身体を用意するという話でしたから、

   特別に張り切らせていただきましたよ。

   人間として振舞う分には充分すぎる仕上がりのはずです。

水慈帝:……で、あるな。

李鳳:だが、元の身体が呪縛されている以上、

   陛下ジンとしての力は戻らぬ。

   敵の術者を突き止めるまで、本体は厳重に守らせるといい。

水慈帝:承知しておる。

    ひとまずはわたくしが倒れた事を衆目に晒さぬことが至上であった。

    近頃、きな臭い噂をいくつも耳にしておるでな。

    中立を標榜する海藍の王が何者かに害されたとあっては、

    余計な乱を引き起こしかねん。

青山陛下は大層人気者でらっしゃいますからね。

   火が無くとも、民が怒りの矛先を求めて、

   煙を立ててしまう事もありましょうなあ。

水慈帝:その通りだ。しかし、李鳳の言ったとおり今のわたくしは只人も同然。

    大勢の民に此度の事態を隠す事は出来ようとも、

    神の守りが失われた事に気づく者は現れような……

李鳳:特に、陛下の命を狙ったものは、仔細に把握しておろう。

水慈帝:うむ。身をもって知ったが、

    恐らく術者はジンと同等のソウルの持ち主だ……

李鳳:陛下ソウルを分離する際、

   恣意的にソーラを乱そうとする働きかけを感じた。

   とすれば、考えられるのはひとつ。

   半神相手にそのような真似が行えるのは、

   精と心を自在にするかの者たちしかおるまい。

青山:龍(ロン)、ですか……

水慈帝:果たして、龍が何者かの背後についたのか。

    それとも、其奴自身に何らかの狙いがあるのか。

    ……わたくしには未だ見当がつかぬ。

    しかし、龍を相手にしながら、国を背後の敵から守らねばならぬ、

    危機的状況にあるのだけは確か、か……



-第二幕 了-


[] 第三幕 「中原の術師、庵に戻りてまた発ち行く」


■登場人物

李鳳(りほう) 齢120を数える術師。白鳳の獣人。

李燕(りえん) 李鳳の庵で暮らす、孤児の少女。


李燕:李鳳さま、どうされたんですか。


李鳳さまはしばらく都に出ておいでだった。

ようやっと帰ってきたと思ったら、

戻ってくるなり急に荷物をひっくり返し始めたのだ。

もっとも、これは散らかしているのでなく、片付けているつもりらしい。

成果はともかく、李鳳さまが片づけをするなんて、

槍でも降ってくるのではないだろうか。


李鳳:黙って見ている暇があるなら、貴様もとっとと自分の荷物を纏めろ。

李燕:李鳳さま……わけがわかりま、あいたっ


書簡を投げつけられた。痛い。


李鳳:つべこべ言うな。疑問があるなら手を動かしながら聞け、この愚鈍。

李燕:……わかりました。では、李鳳さまのお手伝いからさせていただきますね。

   で、一体どうしたんですか? 夜逃げ

   それとも遂に、国外追放の憂き目にでも……ぎゃあっ


今度は、つま先の柔らかいところをぎりっと踏みにじられた。


李鳳:逆だ。私は海藍の都に居を移す事になった。

   ついては、お前の面倒は知人に依頼してある。

   東門(とうもん)の朧月香の元へ身を寄せろ。

   端女として雇ってもらえるよう、既に話はつけておるから、

   私の名に傷を付けないように励めよ。

李燕:ええ? ちょっと待って、私、何も聞いてません!

李鳳:何だ、不満か?

李燕:不満と言いますか……私は李鳳さまのお供をする訳にはいかないのですか?

李鳳:私の身柄を預かるのは水慈帝──海藍の国主その人だ。

   貴様のような馬の骨が、

   国府たる居城に足を踏み入れられると思っているのか?

   頼み込みに行くというならば、止めはせんぞ。

李燕:え、いや、無理です。無理でした。

李鳳:時に貴様、良人はいるのか。

李燕:……はぁ、いま何と?

李鳳:好いた男はいるのかと聞いている。

李燕:いえ、いませんけど……それが何か?

李鳳:ならば、明日にでもこの地を離れても問題あるまい。

   東門はそれなりに栄えた都だ。

   朧月香と言えば名の知れた名家でもある。

   そこで働いておれば、貴様のようなイモ娘でも良縁が望めるかも知れん。

   これで私の肩の荷も下りるというものだ。

李燕:李鳳さま、厄介払いしたいだけなんじゃあ。

李鳳:聡くなったな。

李燕:……わかりました。李燕は東門に参ります。ご安心下さい。

李鳳:一両日中に出発するぞ。白郷(はくごう)まで迎えが来ることになっている。

   そこまでは私に随行するがいい。

李燕:はい、で、李鳳さま。

李鳳:まだ、何かあるのか。

李燕:お帰りになられるのはいつ頃ですか?

李鳳:……さあ、知らぬ。

   すぐ片付くかも知れんし、二度とこの地の土を踏む事は無いやもしれぬ。

李燕:では、お帰りの際には報せてください。

李鳳:貴様は、文脈と言うものが読めないのか。

李燕:はぁ、李鳳さま曰く凡骨で馬鹿だそうですから。

李鳳:大馬鹿だ、この馬鹿

   へらず口が利けるようになっておるとは、油断のならん奴め。

李燕:ともかく、お勤めが終ったら教えてください。

   私は自分がいない時の李鳳さまを知りませんけど、

   この人どうやって暮らしてきたんだろうって思うくらい、

   生活無能者ですもん。

   さんざんこき使っていた私がいなくなったら、絶対困りますよ。

李鳳:随分な自信だな? この李鳳が、お前を必要としているだと?

李燕:いえ、滅相もないですし、むしろそれは怖いです。

   ただ……李鳳さまは私の親も同然の方ですし、

   何処に行ってもそれは変わりません。

   たとえ遠くに働きに出ても、親のことを忘れる子はいませんよ。

李鳳:……っく……

李燕:……李鳳さま、どうされました?

李鳳:ぐぐ……


どうしよう。李鳳さまがうずくまられたまま、動かない。


李燕:李鳳さま、お腹痛いんですかっ? 李鳳さま、りほ──

李鳳:くっくっくっくっくっくっくっくっくっくっくっく

李燕:……え?

李鳳:良かろう、お前は私の娘だ。認めてやる。

李燕:……いや、ごめんなさい。何だか嫌な予感がするので、

   やっぱり認めてくださらないで結構です。

李鳳:今更遅いわっ! たった今から貴様、李燕は私の娘だ。つまり所有物だ。

   これ即ち、私の勝手でどのように扱おうと、

   文句を言われる筋合いも無いということよ!

李燕:すみません、今までどおり凡骨の馬鹿呼ばわりで構いませんから、

   勘弁してください、お願いします。

李鳳:口答えは許さんと言ったはずだ。さて、何から言いつけてくれようか?


ああ、李鳳さまの散らかしたこの部屋を片付けさせられるんだろうか。

それとも、馬の寝藁を毎日変えろとか言われるんだろうか。


李鳳:……よし、しかと聞け。

李燕:はいぃ……

李鳳:李燕よ、私のことを忘れるな。

李燕:……

李鳳:以上だ。

李燕:あの、それはどうい

李鳳:ぐだぐだぬかすなら、縁を切る。

李燕:……承知しました。

李鳳:良かろう。



-第三幕 了-


[] 第四幕 「白鳳、夜空を仰ぎて天命を知る」


■登場人物

李鳳(りほう) 齢120を数える術師。白鳳の獣人。


李燕は既に眠ってしまった。

片付けを今日中に終らせるように命じたから、さぞ疲労困憊していることだろう。

恐らく今夜はもう目覚めることはあるまい。

私は欄干にもたれかかり、一息ついた。


安堵と共にこみ上げるは……崩れた内臓の味がする、血。


「誰にも気づかれてはならぬとは……まったく、骨の折れることだな」


そう、水慈を冒した呪いを引き入れたなど、知れてはならぬのだ。

空を見上げ、一人もの思う。


「もって、月が七度(ななたび)満ち欠けを終えるまでか……」

「水慈の身を守ることは叶ったが、所詮は小手先の誤魔化しに過ぎぬ。

 我らを蝕むソーラの乱れが、星の運行に良く現れておるわ」

「……あれほどの術を仕掛けてくる使い手ならば、星辰を読むなど造作も無い筈。

 それが龍(ロン)ともあれば、この窮状も筒抜けであろうな」


くっくと、笑いが漏れた。

恐らく自嘲のつもりだったであろうそれは、しばらく続いた後、

一層高らかな哄笑と変わる。


「……面白い!」


「龍(ロン)が相手とて、直に相見える訳でもなければ、舞台純粋な術の勝負よ」

「恐らく、水慈の力が衰えし機を狙って、何かを仕掛けるつもりなのであろうが……」

「水慈の元に我がいる以上、そう簡単には進めさせん」

「先日のは小手調べよ。次は、死力を尽くす者の力を、その身に焼き付けてくれる」

「貴様など恐るるに足らん。如意に出来るとは思わぬことだ、龍(ロン)!!」


……それにしても。


「今宵の月は影が濃い」

「……太陰だけではないな。

 この所、水読みで占う太陽の像にすら……黒い染みが生まれておる」

「異変が、進んでいるということか?」

「やがて、日も月も、食らわれる……」

「……何だ。何が、この緑悠のソーラを乱し、ソウルを蝕んでいる」


刹那、暗い天が、朱に包まれる。

朱の中心には、昏い、狂おしい炎を纏いて舞う、一羽の鳳凰……


「……エイジン・ラーフ」


しかし瞬きの後、夜天は再び静寂の星空を取り戻した。


「まさか、そうだというのか……?」


「私はどうしたというのだ。世の危機を案じているというのに……」

「……何故、最初にお前の顔が浮かぶ」


「李燕よ……」



-第四幕 了-

2005-09-16

[]碧江さん

まだキャラの固まっていない長男、碧江さん。

青山にそっくりで、もうちっと穏やかで、容赦ない人にしたいが。


獲物は傘。


「殺し合いにおいては、勝負を捨てることなどありえないでしょう?」

「私が死ぬか、相手が死ぬか、最後までわからない……快感ですよ」

「あなたは面白い方ですよ、充分ね」

「遠慮する必要なんてないのですよ。私、貴方よりずっと強いんですから」

「李燕、あなたでも手出しは許しませんよ。邪魔したら、殺します」

「命を賭けて、相手の命を奪う。この約定に、あなた方は同意したはずだ。それが殺し合いの真実なのだから。途中退場は許しません。私は自らの命を自らの腕に賭けて、これからあなた方の命を手に入れます。異議ある者は、力を以ってねじ伏せて御覧なさい」

「何かを失う覚悟も持たず、いたずらに結果だけを欲しがる者って……嫌いですから、私」

2005-09-14

[]


納屋の片隅にある木箱の中で、わたしはずっと震えていました。

真っ暗な中で目をかたく閉じていると、

自分の息遣いが、とても大きく聞こえました。

早く逃げろと両親に怒鳴られたのはとっくの昔で、

残ったことを後悔したのは、そのすぐ後でした。

でも、手も足も頭もなにも、ちゃんと動いてくれないのです。

両足にはさまれた尻尾は、びりびりしびれているみたいです。

せっかく父さんと母さんが逃がしてくれようとしたのに、

わたしも殺されてしまうのだと思いました。

まぶたに光を感じて、わたしは目を開けました。

蓋がずれたのでしょうか。箱の中に光が一筋差し込んでいました。

でも、そんなことあるはずがありません。

わたしはしっかり蓋を閉めて隠れたことを覚えていました。

誰かがいるのだ、と思いました。

よせばいいのに、わたしはおそるおそる目を上に向けました。

目の前にある恐怖のむこうを、確かめてみたくなるのは何故なんだろう。

蓋の向こうにあったそれと、わたしの目が合いました。


「つかまえた」




上のは設定もなーんも考えてない奴です。

緑悠はいままでのコンセプトどーり、特に作品にするわけでもなく、

脳内ストーリーを量産していきます。


主要キャラと状況設定についてチマチマ。


キャラ

李燕(りえん) 多分主人公。自覚無い獣人。

李鳳(りほう) 主人公の養父にして、高位の術師。

朧月香碧江(ろうげつこう・へきこう) 朧月香四兄弟の長男。

水慈(すいじ) 海藍(はいらん)国の国主。半神


■変更があった設定

人間(イル)

獣人(レアル)

幻人(ファンド)

神/影神(ジン/エイジン)

飛霊/邪霊(ラ・ソウル/デ・ソウル)

鬼(ギィ)

龍(ロン) 遡ると三柱のジンにたどり着く(例外アリ)


水の名を持つジン・ウォース

風の名を持つジン・ロア

草の名を持つジン・コーム

(炎の名を持つエイジン・ラーフ)


こいつらがもっとも古くからいるジンなので、

緑悠の「読み」は「水読み」「風読み」「草読み」がメジャー

(水と草と空気を取り入れないイキモノはいないからだろう)

それ以外の読みが出来るのは高位の読み手。

大抵、読めるものにちなんだ二つ名がつく。


緑悠における天体認識

天蓋=緑悠を映す鏡。

星=ソウルやソーラの運行。

太陽・太陰=ソーラ・ソウルを動かす原動(とされてる)

これらのことから、星を見て吉凶を占うこともできる。

異変が起こり始めてから日食月食が起こったりする。

2005-09-13

[]第三弾 次は人間メインの話を考えようプロジェクト


第一弾 緑悠・剣嵐・ナーダ・イ=リン

第二弾 露霞・焔坐・朧月香・琉伽・霧雨


人間少なっ!


よし、次は人間メインの話だ!

良く出てきたのにテケトーだった中部

もうちょっと詳しく書いたのにしよう。


いまんところ募集して集まったキャラクター

■飛麗(ふぇいりー)

『ま、ま、ま。落ち着いて? 一緒にいっぱいやりましょーよ』

二十代半ばの女性で、いつも酒瓶かついでいる。

享楽的で、快楽主義者。自分の生きたいように生きている女性

達人クラスの杖術の使い手で、体術ではトップクラス

ちなみに、泥酔すると相手の種族や性別を問わずに押し倒す悪癖がある。

『あたしはね、楽しく生きたいのよ。どんな時でもね……』

■黒龍(へいろん)

『おっと、坊主。大丈夫か? 前を見て歩かないと危ないぞ』

三十代後半の男性筋骨逞しい大男で、あらゆる武に精通しており、龍の名を頂くほどの使い手。

街の警護方でよく見周りをしている。

いわゆる豪傑であり、誰からも慕われるおまわりさん的な人。

美人の奥さん(美咲)とかわいい娘(葎華)がいる。

家族揃って細かいことを気にしない(ボケではなく、出自や境遇など)いいひと家族

街を愛し、平和を愛する大豪傑である。

『俺が強いと言っても所詮は人間だ。全て守ることなど出来はしない。だからこそ俺の手の届く限り、目に見える範囲の者達を守ってやりたいのだ』

■李 美龍(りー めいろん)

『こんにちわっ! ぼく、メイロン。よろしくね!』

短い黒髪と首に巻いたチョーカーがトレードマークの仙人見習い。元気系。

外見は十代半ばの少女で、じつは龍人。

相棒のしゃべるハムスター白眉』とともに、旅をしている。

仙人修業中のためか、龍人特有の高慢さはなく、非常に正義感が強い。

『なんで仙人になりたいのかって? う~んなんでだろ? きっと、たいした理由では無いのだろうね。ただ、ひとの営みの行く末を見届けてみたい……のかな?』

■火虎(ふぉんふー)

『俺はお前ら虎人をゆるさない!

絶対に!!』

十代後半の虎人の少年

優れた火読みの力を持ったが故に虎人の一族を追われた。

父親は既に死去しており、母親は心労で倒れている。

従って、虎人の一族を、相当、恨んでいる。

本来は素直で明るい少年だったが、一族を追われ、その後もイイように利用されるか、迫害され続けた為、性根がネジ曲がった。

現在は黒龍に捕まり、強制的に警護方の仕事を手伝わされている。

『俺だって、好きで虎人嫌いになった訳じゃねえ。そうならざるおえなかったんだ』

■道(たお)

『見えるよ、あなたの道が』

世にも珍しい、道読みの力を持った少女。

はっきり言って頭は悪く、癇癪持ち。

森羅万象、ありとあらゆるモノの『道』を読むことができ、自分の進むべき道を探している。

『きっとあるよ、あなたが進むべき道が』

■武林(うーりん)

『えええっ?!

無理だよそんな、おっ俺にできるわけないだろ?』

世界一の臆病ものの青年。

糸目に無精髭。

珍しい力、武を読む力を持っており、あらゆる武(武器武術)を自在に操れる。

が、本人が、超☆臆病ものなので、その力がうまく発揮された事は無い。

『俺は臆病ものだ、いまだって心臓が破裂しそうだし、足は震えて、目まいがする。でも、大切なひとを置いて逃げ出す訳には行かないじゃないか』

■刀娘(たおにゃん)

『わーい、ごはんだー』

究極の魔剣から生まれた幻人の女の子

十歳前後に見える。

本体で有る筈の魔剣と人間体が別々に存在しており、人間体だけでふらふら遊びに出てしまうことも有る。

いつも腹を透かしており、超☆大喰らい。

好奇心も旺盛で、厄介事にすぐ首を突っ込む。

そして泣く。

激しく泣く。

ようするにこどもなのだ。

ちなみに彼女がいないと魔剣はただの剣になる。

『ねーおなかすいたー。ごはんまだー?』

■百鬼王(ひゃっきおう)

『排斥され、使い捨てにされる鬼達のため、今こそ我が立とう』

出自不明の鬼人。

みずからを百鬼王と名乗り、人間に挑む。

『われらに魂無くとも、心が有る。命が有る。それをないがしろにすることは、この百鬼王がゆるさん』

■紅風(ほんぷー)

『今日もお宝いただきっ!』

紅の髪が特徴的な、猫人の女性

二十代前半。

存在したと言われる、義族の大ファンで、そのまま、義族になってしまった。

風読みの力を持ち、義族として精力的に活動している。

非常に活動的な女性で、本人なりに正義感が強い。

『だって、ほんとはこの緑悠はみんなのものなのに、誰かの所にだけ一杯あるなんて、おかしいじゃない?』

■龍じい(ろんじい)

『ふぁっふぁっふぁ。そう硬うならんでも大丈夫じゃよ』

町外れで隠居生活をしている老龍人。

龍人の中でも高名な人物だが、龍人達の高慢な考え方に嫌気がさして、こんな所で自活している。

龍人とは思えぬ程人当たりが良く、子供達に『龍じい』と呼ばれる好々爺である。

近所の子供等を集めて読み書きを教える等もしている。

『龍だろうと獣だろうと人は人。仲良うできん事など無いんじゃよ』

■牙龍(がりゅう)

『まったまった。戦いに来たんじゃねーんだ』

龍じいの甥に当たる龍人の戦士。

火読みの力も持っており、若いながら相当な実力を持つ。

龍じいの影響もあって、他種族を良き隣人と考えている。

本人はひょうひょうとした人物で、子供好き。

『そうさな、いつかは偏見もなにも無くなりゃいいなとは思うがよ。現実は難しいってこった』

■白狼(ぱくらん)

『命までは捕るつもるはない。おとなしく食料を渡せ』

少し離れた山あいに出没する山賊の頭。

二十代半ばで、長い黒髪を持ち、二本の曲刀を操る狼人。

我流だが、腕は立ち、山賊達を指揮する手腕も堂に入っている。

冷淡な印象を受けるが悪人では無い。

最近は、必要以上の強奪をしないことに不満を持つ部下が増えたのが悩みの種。

『べつに盗みたかった訳では無いし、殺したい訳でも無い。ただ、死に掛けていた仲間の薬が欲しかったんだ。しかし、金が無いなら渡せない。なんなら殺してしまえと言われて納得は出来なかった。それだけだ』

■月華(ゆーふぁ)

『あら、いらっしゃい。お茶でもいかが?』

街の古道具屋で働く、うららかな女性

二十代半ばで、暖かいお日様のようなひと。

家事全般が得意だが、特に点心に凝っており、お客に振る舞うことも有る。

種族は猫人で、じつはもと暗殺屋。

現在は足を洗っている。

三人の妹がいる

『好い陽気ですねぇ。こんな日に日向ぼっこしたら気持ち良さそうですねぇ』

■愛鈴(あいりん)

『もう、悲しい思いはしたくないから……』

十代後半の少女。

茶髪で斐翠色の瞳をしている。

人間関係の裏ばかりを見て来たような少女で、人間不信気味で有りながら、他者との繋がりを非常に気にする。

愛する事愛される事に飢えているが、他人が信じられず、親しい人物は少ない。

男と関係を持つことが多いが、たいてい一月あまりで別れてしまう。

色キチ乎ばわりされてるが、本人は真剣。

『あたし……あたし、ひとが怖いの。でも寂しくて、愛されたくて、愛したくて……もう、どうしたら良いかわかんないよ』